2017.09.29,
パッと見で決めるのは早い?住むために必要な工事とは
ネットで土地を探していると、検索結果の一覧表示には「住所」「販売価格」「土地面積」がパッと目につくと思います。
希望の地域で、希望する面積があれば、その中からなるべく安い土地を探そうとするのは普通の行動でしょう。
そうして探しているうちに「あ!この土地安い!」という物件を巡り合うかもしれません。
「土地代が700万円だから、予算2000万円から引くと、建物には1300万円かけられるな~」なんて思っていると意外な落とし穴にガッカリさせられることもあります。
実際にはこれ以外にもかかる費用はあるのですが、今回は住むために必要な工事があるということをご紹介します。
住むためにはどんな工事が必要?
土地は、分譲地などのように「家を建てるために整備された土地」ばかりではありません。
中には、「クリアしなければ家を建てる許可が下りない」「この工事をしなければ住めない」という土地もあるのです。
その中でも特に多い「工事が必要なケース」をいくつかご紹介します。
土地に高低差がある
道路や隣接する土地との間で高低差がある場合などは、造成工事が必要となります。
たとえば、敷地内の土地が傾斜していたり、敷地の端がのり面になっている場合は、盛土をして土地を平らにする工事が必要となるため、この造成工事に費用がかかります。
上下水道やガスが引き込まれていない
土地によっては、上下水道やガスが引き込まれていない場合もあります。
住宅地は通常、前面道路に水道管や下水管、ガス管などが埋まっていて、そこから各住宅に分岐して引き込まれる仕組みになっています。
しかし、土地によってはそれらの管が引き込まれていない場合もあったり、引き込まれてはいるものの、旧式で細い管であるため、取り換え工事が必要な時もあります。
また、下水設備がない土地は、浄化槽を設置する工事も必要になってきます。
地盤が柔らかい
川や海の近くの土地や、田んぼや畑だった土地は『軟弱地盤』と呼ばれ、地盤が緩くなっています。
こうした土地に家を建てる場合は、地盤の表層を固める工事を行ったり、固い地盤に届くまで杭を打つなどの改良工事が必要となります。
川や海の近く、田んぼや畑などの軟弱地盤は、地盤の表層を固めたり、硬い地盤に届くまで杭を打つなどの改良工事が必要です。
不要な木や植物がある
元々宅地ではなかった土地や、長らく住んでいなかった土地には、雑草や木などの不要な植物が生い茂っている場合もあります。
多くの場合はそれらの植物を伐採して家を建てられると思いますので、そうした植物を取り除くにも工事費用がかかる場合もあります。
これら以外にも工事が必要となるケースもあります。
やらなければ家を建てることができなかったりしますし、工事にはそれなりに安くない費用がかかります。
提示されている坪単価に、必要な工事費用を足した額が土地の金額になると考えると、パッと見た土地の金額だけ見て「安い!」と判断するのは少し早いとわかります。
土地を探す時は、どんな工事が必要になるのかも確認が必要
土地を探しているうちに、一見坪単価が安い物件が見つかったとしても、こうした工事が必要となるケースもあります。
坪単価は安かったのに、上下水道の引き込みや造成工事などを行ったら結構高くついてしまった、という事例はそんなに珍しいことではありません。
土地を探す時、生活状況や校区などを重視すると思いますが、その土地に家を建てる場合は「この土地にはどんな工事が必要になるのか」というところも忘れずに確認するようにしましょう。
「こうした工事が必要になる場合がある」ということを頭に入れておくと、後からガッカリすることもなくなると思います。
ネットで土地を見つけ、想定していた予算からその金額だけ引いた額で建物を考える前に、その物件を扱っている不動産会社に足を運び、詳しい話を聞いておいた方がいいでしょう。